更 新 情 報

全国のR不動産の最新情報


新着情報



グループサイト・更新情報



>>HEADLINEを見る



news 2013.7.29
 
Rトピックス
上毛町ワーキングステイ2013 福岡の小さな町の大きな一歩。
坂田賢治(福岡R不動産/DMX)
 

福岡県の東端に位置する上毛(こうげ)町で、一定期間お試し居住し、町の情報発信に協力をしていただく人を募集します!

※イベントは終了いたしました。ありがとうございました。

山間の風景の奥に瀬戸内海が。天気が良いときは山口県や国東半島まで見渡せます。

「地域のために働きたい」という声を最近よく耳にします。
でも、実際に行動に移すのはなかなか難しいようです。その理由は「どの地域がどんなことで困っているのか分からない」、「気持ちはあるけど、きっかけがない」など様々。
その一方で、地方では人口が減少し、高齢化が進み、様々な人の助けを求めている地域も多く存在します。

福岡県の東端に位置する上毛(こうげ)町もそんな地域の1つ。正直、福岡に住んでいる僕たちも昨年このお試し居住プロジェクトに関わるようになるまで「どこにあるのか」「何て読むのか」「どんな特色があるのか」まったく知りませんでした。

上毛町とは

少し説明しておくと、上毛町の人口は約8,000人、約3,000世帯。2001年以降、人口が減り続け、高齢者の割合が30.5%と典型的な山間部の小さな町です。

でも上毛町は、ただ衰退していくのを待っているわけではありません。
数年前から、自分たちが住む町を誇りに思えるよう、町全体のブランド化を目的に、埋もれてしまっているモノやヒトの魅力をしっかりと伝えていく仕組み作りを始めています。

左:実際に町を歩いて地域の良さ課題を共有しました。 右:様々なワークショップが行われています。 

まずは「コミュニティー計画」というものを作成し、「まちあるき」をしながら、自分たちの目で地域の良さや課題などを拾い上げて共有し、ワークショップを繰り返しながら、具体的なアクションをつくっていくことで、多くの町民が町づくりに参加できる形をつくりました。その結果、88ものプロジェクトが立ち上がり、30を超える地域団体が、自らの得意分野を活かした活動を行っています。

そして、昨年からは「町の価値を引き出し、きちんと伝えることができる持続可能な情報発信力」を付けることを目的に、町外の人からも力を借りる仕組み作りに取り掛かかりました。

ワーキングステイとは

その1つがワーキングステイ。
「まちづくり」や「田舎暮らし」に興味があり、デザインやWEB等の知識がある方を対象に、上毛町の空き家にお試しで居住し、仕事のスキルを活かして町に貢献してもらうというもの。

昨年はwebエンジニア、グラフィックデザイナー、webマガジン運営チーム(小説家や写真家、デザイナーなどの様々なスキルを持つ女性ブロガーが共同で運営)など個性豊かな方々が参加してくれました。

左:ちょっと大袈裟な参加者と町民の交流会。 右:山羊を見つけ、はしゃぎながら撮影会に。

そして、彼らは約1カ月の滞在の間に様々な場所に行き、色んな人と出会い、仕事をし、田舎での生活を満喫しました。その中で、町の人たちに刺激を与え、魅力を発信し、彼ら自身もたくさんのものを得たようです。

そんな彼らが上毛町の生活を満喫しながら作成し、最終的に生まれたのがガイドブック「KOUGE」と短編小説「こうげ帖」でした。できあがった物を見ていると、このプロジェクトが参加者にとっても上毛町にとっても有意義なものだったことが伝わってきます。

左:KOUGE 右:こうげ帖

滞在中の彼らの言葉で印象的だったのは、「滞在した有田集落はやる気・活気があり、コミュニティーに入っていきやすいと感じた」「新しい価値観を生み出そうとしている人たちと出会えたことが何より収穫」など、上毛町の人の魅力についての感想でした。特に町内外の人が協力して、新しい取り組みをしようとしており、ワーキングステイ参加者もその取り組みに参加できる環境が整えられていることが魅力だったみたいです。

誰もが顔見知りで、すれ違えば立ち話が始まる町、それが上毛町。新しい人を受け入れる懐の深さも持っています。

ワーキングステイで参加者が感じたことを「こうげ帖」のあとがきの文章がうまく表現してくれていたので少しご紹介します。

上毛町は、誰も知らない、駅もなければスーパーもない田舎町です。
けれど、この町には、目を輝かせて理想の暮らしを追いかけている人々がいました。
幸福の反対は、不幸ではなく退屈です。不安も虚しさも心が退屈し、鬱屈していくから生まれてくるもの。
退屈などしている暇がないほど、夢を追いかける暮らし。
目の前に映る景色に感嘆し、日々の出来事にときめく暮らし。
私たちは、上毛町で、そんな日々を過ごしました。
理想の暮らしは見果てぬ夢ではない。
上毛町で確信したそのことが、まだ見ぬ誰かに伝わることを願っています。

「こうげ帖」あとがきより

そんな彼らはワーキングステイが終わった後も、たびたび上毛町に通い、福岡市内の商業施設でイベントを行なったり、来年の春のオープンに向けて3組が協同して上毛町の新たなwebサイトを作成したりと積極的に町に関わってくれています。

今年の上毛町ワーキングステイはパワーアップしてます。

昨年のワーキングステイ参加者の声から、コワーキングスペースが上毛町に完成。その名も上毛の食卓「もくもく」。ここに来れば、早い通信速度でインターネットができるし、地元の面白い人とも出会えます。ここで集中して仕事をしてもいいし、地元の方とコミュニケーションを取ってもいい。同じ敷地内には工房もあるので、必要なものを自分で作るのもいいかも。

左:コワーキングスペースとして使える「もくもく」。 右:古民家をリノベーションしてサロンにする計画が進行中。

さらに今後、古民家をリノベーションして町の交流拠点をつくる計画もあります。ワーキングステイも含め、いつでも短期〜長期の滞在ができる拠点であり、上毛町を訪れた人や地元の人が共有して使用できるコワーキングスペースとなる田舎暮らし研究サロンというコンセプト。他にも、デザイナーと協働で地域の資源を活かした新商品を開発するなど、上毛町に住む人、関わる人が町を誇りに思える仕組みを次々に作っていく予定です。

そして、今年のワーキングステイで心強い存在が、この5月から地域おこし協力隊として赴任している西塔(さいとう)さん夫婦。彼ら自身も自分たちのスキルを地域づくりに活かしたいと上毛町に引っ越してきた移住組です。移住者の視点から上毛町のことを伝えてくれたり、地元の方との橋渡しになってくれたりと、滞在中の生活・仕事面のサポートをしてくれます。

地域おこし協力隊の西塔さん夫婦に伺いました。

東京から移住してきた西塔さん夫婦。自宅の庭にて。

ーー移住する前は、東京大学大学院で自然エネルギーの研究をされていたと聞きましたが、どのような心境の変化があったのですか?

在学中に、東日本大震災を経験しました。すぐに大学院を休学し、宮城県気仙沼市に入り、地域の雇用をつくる会社「気仙沼復興協会」を立ち上げたんです。その仕事の中で「被災地の抱える問題は、これから日本の地方全体が直面していく問題と本質的に同じだ」ということを、当時SFCで地域活性を研究していた女性に学びました。日本って、ほとんどが地方でしょ? 被災地=地方の未来=日本の未来ですよ。ショックでしたね。
研究室にこもりきりで、無知になっていたんです。外にでようと思いました。そして、その女性と婚姻届けを持って、上毛町に引っ越しました(笑)

ーー上毛町での生活はいかがですか。

谷間の暮らしはいいですよ!
森と棚田に囲まれた朝。うちからは瀬戸内海が見えます。山に住んでいるのに海が見えるのが贅沢ですね。天気が良い日は、山口県まで見渡せます。
また、都市部との程よい距離感も気に入っています。山でありながら、車で15分~30分でたいていの買い物ができるんです。

ーー上毛町の魅力はどんなところでしょうか。

地元の方が自らの手で、地域づくり活動をされているのが上毛の特徴です。地域の魅力が着実に増し、IUターン者も少しずつ出ています。
それでもまだ、上毛町には若者への余白があります。
人的、空間的、ビジネス的な余白です。東京みたいに様々なリソースが溢れている状態ではない。それがいいんです。自分のアイディアを試し、チャレンジするのに絶好の環境です。そういった若者と一緒に、これから面白くなっていくのが、上毛町という町の魅力です。


ーー移住してみて困ったことなどありましたか。

車がないと移動できなかったり、谷間は携帯が入りにくかったり、虫が多かったりといろいろありますが、一番驚いたのは過激と言っていいほどのおもてなし。引越しの直後から、飲み会をたくさん開いて頂き、振る舞い料理をごちそうになりました。完全に飲み過ぎ・食べ過ぎでしたね!でも、僕らのような新参者を迎え入れてもらえることが嬉しかったです。

ーーどんな人に来てほしいですか。

スキル×情熱×地域貢献の気持ちを持った人がいいですね。個人的には、イラストとか漫画が描ける人が来てくれると楽しいですね。
ちなみに、地域(特に田舎の)に入っていくには、謙虚な姿勢も大切です。「これが足りない」と文句を言うのではなく、「それがあること」に感謝するスタンスだと田舎での生活を楽しめるはず。
それと、そもそもワーキングステイの仕組み自体が赤ちゃんのような状態なので、一緒に作っていけるような人に来ていただけるとうれしいです。

左:日課の愛犬「村長」との散歩。 右:西塔さん宅からの風景。言葉になりません。

さて、前置きが長くなりましたが、その絶賛活性化中の上毛町で、一定期間お試し居住し、自分の仕事をしながら町の情報発信に協力をしていただく人を募集します。以下、「上毛町ワーキングステイ2013」の募集要項です。

「上毛町ワーキングステイ2013」参加者募集要項 〜福岡県東端の町で、地域を元気にする仕事と居住体験〜

本事業は、上毛町に興味がある方が実際に一定期間上毛町に滞在し、仕事をする体験を通して、居住だけでないより現実的な移住の可能性を探るためのモニタリングをさせていただくことを目的としています。

情報発信に必要なスキル等を提供しながら上毛町の暮らしを体感していただく「上毛町ワーキングステイ」の参加者を募集します。

福岡県の東端に位置する上毛町。隣は大分県。

募集要項
※募集は締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。

【対象】
田舎暮らし、まちづくり、地域イノベーションに関心があり、Web制作・グラフフィックデザイン・ソーシャルメディア活用、コピーライティング、フォトグラフィック等、情報発信に関連するスキルのある方。

【内容】
福岡県築上郡上毛町に一定期間居住し、お持ちのスキルで町の情報発信に協力して頂きます。

【場所】
福岡県築上郡上毛町(こうげまち)

【期間】
短期プラン:2013年10月〜2013年12月のうち14日間以上1ヶ月間以内
長期プラン:2013年10月~2014年1月のうち3ヶ月間
(期間はご希望に合わせて調整可能で、日数は通算滞在日数です)

【募集定員】
短期プラン:2組
長期プラン:1組
(ご家族・ご友人を伴っての滞在も可能です)

【募集条件】
情報発信謝礼として2万円をお支払い致します。(交通費別途)
上毛町までの1往復交通費実費(上限3万円)を支給します。
居住場所は上毛町にてご用意致しますが、賃料として500円(1組あたり、水光熱費含)をご 負担頂きます。
滞在中の活動・企画等については、滞在を通して相談しながら。
滞在中は空いた時間にご自身の仕事をすることも可能です。
滞在中のアンケートや滞在後のインタビュー調査にご協力をお願い致します。
情報発信(フェイスブック・ツイッター・ブログ等)・メディア取材にご協力をお願い致します。
必要最小限の家具、家電は用意致します。
パソコン、インターネット環境(モバイルルーター等)のご準備をお願いいたします。
滞在物件にはインターネット環境がありません。
通信速度が速いインターネットが必要な場合は、各滞在物件から車で10分ほどの場所にあるコワーキングスペースとしても使えるカフェ(上毛の食卓「もくもく」)をご利用ください。
生活に必要となりますので、車・バイク等の移動手段のご準備をお願いいたします。
コミュニティバスがありますが便が少なく、基本的に車がないと何もできない場所になります。
移動手段をお持ちではない方は、このプロジェクトにご協力いただいている地元のレンタカー屋等をご紹介いたしますので、お気軽にご相談ください。(昨年は月35,000円程度で車をレンタルしておりました)
ご希望に応じて、収穫等への参加も可能です。
応募者多数の場合は応募内容を参考に選考をさせて頂きます。

【応募方法】
上毛町ホームページよりご応募ください。

【応募締切】
2013年8月18日(日)20時

【運営】
上毛町企画情報課・株式会社DMX(福岡R不動産)

短期プラン居住物件No.1(所在地:上毛町西友枝)

6月にはホタルの群生が見られる、清流友枝川を囲む集落の中に位置するこの家屋は、築100年以上の建物をオーナーさんが自ら改修したもの。中には本格的な茶室もあり、静かでゆったりとした、時間が過ごせます。携帯電話やモバイルルーターの電波は入りづらいのですが、昨年の参加者の中にはその環境がかえって良いという人も。お風呂は何と岩風呂。
オーナーさんご夫婦とお茶を楽しみたい方に是非。

左:築100年以上とは思えない家屋。 右:室内は古民家の良さと機能性が両立しています。


短期プラン居住物件No.2(所在地:上毛町原井)

ため池のほとりにあるこの物件。職業訓練校で機械の整備を教えていたオーナーさんが、退職後に趣味のものづくりをする工房として納屋を使用しています。先生なので、工具も本格的。納屋の一部は自分で増築し、物づくりが好きな人には堪らない環境。建物の奥にはため池を眺めるように段々畑があり、ゆったりした時間が流れています。

左:真ん中の竹に少し隠れた建物が物件。 右:オーナーさんが工房に使用している納屋。


長期プラン居住物件No.3(所在地:上毛町有田)

町の中心部から車で15分ほど谷を登っていった先にある有田地区には、現在11世帯が暮らしています。目の前に広がるのはきれいに手入れされた田んぼ景色。この地区の方は、良く言えば「フレンドリー」、悪く言えば「おせっかい」。都会では少なくなった近所づきあいというものがしっかり残っている地域です。地元の人と積極的に関わっていきたいという方にはまさにピッタリの場所。地域おこし協力隊の西塔さん夫妻もこの近くに住んでいます。

左:自然の中でゆったりとした時間が過ごせそう。 右:周りには段々畑が広がっています。

おすすめコラム
 
カテゴリホーム
コラムカテゴリー
 
特徴 フリーワード
フリーワード検索
関連サービス
 
メールサービス
 
SNS
 
関連コンテンツ
 
reallocal福岡
R不動産の本
 
公共R不動産のプロジェクトスタディ

公共R不動産の
プロジェクトスタディ

公民連携のしくみとデザイン




公共R不動産のプロジェクトスタディ

CREATIVE LOCAL
エリアリノベーション海外編

衰退の先のクリエイティブな風景




団地のはなし 〜彼女と団地の8つの物語〜

団地のはなし
〜彼女と団地の8つの物語〜

今を時めく女性たちが描く




エリアリノベーション 変化の構造とローカライズ

エリアリノベーション:
変化の構造とローカライズ

新たなエリア形成手法を探る




PUBLIC DESIGN 新しい公共空間のつくりかた

PUBLIC DESIGN
新しい公共空間のつくりかた

資本主義の新しい姿を見つける




[団地を楽しむ教科書] 暮らしと。

[団地を楽しむ教科書]
暮らしと。

求めていた風景がここにあった




全国のR不動産

全国のR不動産:面白く
ローカルに住むためのガイド

住み方も働き方ももっと自由に




RePUBLIC 公共空間のリノベーション

RePUBLIC
公共空間のリノベーション

退屈な空間をわくわくする場所に






toolbox 家を編集するために

家づくりのアイデアカタログ






団地に住もう! 東京R不動産

団地の今と未来を楽しむヒント






だから、僕らはこの働き方を選
んだ 東京R不動産のフリーエー
ジェント・スタイル






都市をリノベーション

再生の鍵となる3つの手法






東京R不動産(文庫版)

物件と人が生み出すストーリー






東京R不動産2
(realtokyoestate)

7年分のエピソードを凝縮






「新しい郊外」の家
(RELAX REAL ESTATE LIBRARY)

房総の海辺で二拠点居住実験






東京R不動産

物件と人が生み出すストーリー






POST‐OFFICE―
ワークスペース改造計画

働き方の既成概念を変える本