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過疎化が進む地域に残る小学校の児童数を確保していくことや、昔から繋がれてきた営み、自然豊かな環境を守っていくために、2015年冬から那珂川市や地域と一緒になって進めてきた那珂川市中山間にある南畑(みなみはた)地区の移住促進プロジェクト。
初期段階では、地域としての受け入れ態勢の醸成に力を注ぎ、外向きなプロモーションや数だけを求めることよりも、移住者には「本当に南畑に来てよかった」、地元住民には「本当に南畑に来てくれてよかった」と思ってもらえるように、本当の意味での満足度を高めていくため、移住事業と地域の関係性の構築や連携、受け入れのコミュニティ、態勢、環境づくりなど移住候補地としての質を高めることに比重をおいた取り組みを地道に続けてきました。

(福岡市の中心市街地からも車で約40分、長閑な風景が広がる南畑地域)

(南畑の代名詞とも言える中ノ島公園、豊かな自然と水に恵まれた環境です)
そして、地域ぐるみでの活性化の動きや情報発信が活発になってきたことに連動して、ここ数年は、口コミや南畑美術散歩(秋に南畑で行われるアートイベント)で南畑のことを知っていただいたり、移住サポートサイトSUMITSUKE那珂川を見つけて興味を持っていただいたり、移住希望者も増加傾向。また、那珂川市の市制移行による街全体のプロモーション効果もあり南畑地域自体の知名度も上がって、今では移住のご相談に対して物件の供給が不足している状況が続いています。
そこで、少しでも多くの移住希望者の方へ物件提供ができるように、南畑地域で空き家、空き土地などをお持ちの不動産所有者様に対し賃貸や売買可能な不動産の募集をしています。

(南畑の秋の風物詩となった「南畑美術散歩」、2020年はオンラインでの開催となりました)

(南畑地域の移住サポートサイト「SUMITSUKE那珂川」)
これまでも数年間に渡って、地域にある空き家等の調査をしてきましたが、もちろん理由があってそのままにされている不動産もあれば、逆に特に使ってはいないけど困っているわけでもなく、何となくそのままになっているという純粋な遊休状態のケースも少なくありません。
もちろん個人の資産である不動産をどうするかは所有者次第。
ただ、地域にとってはどうでしょう。
空き家や空き地はどうしても管理者の目が届きにくくなっていくもの。防犯や放火、台風や集中豪雨などの自然災害に対する防災、景観の悪化など、特に近隣の住人にとっては心配ごとが増えてあまり良い存在ではありません。実際に南畑で調査を行った中で、猿の遊び場になってしまった空き家もあったほどで、そのような状況は子どもたちや高齢者の安全性の面でも不安です。
不動産は個人資産であるものの、恐らく所有者が想像する以上に外部性(地域や第三者への影響)が大きい存在なのです。
そこで、ひとつのご提案は、地域のため移住者希望者向けに自分の不動産を有効活用していただくと言うこと。
特に南畑のような高齢者が中心の里山の集落では、地域住人同士の助け合いで地域の営みが成り立っています。地域住人みんなで行う道路の草刈りだったり、そんなちょっとしたことでも積極的に地域に関わってくれる若い世代の移住者が来るだけで、高齢者の多い自治会にとってはありがたいことです。
そして、地域が活性化していくことは、その不動産の資産価値を守っていくことにも繋がっていきます。純粋に地域が衰退すれば需要も減少、その地域の不動産価値も下降し、後世に負の遺産を残していくことにもなりかねませんが、南畑が活き活きとした魅力的な地域であり続ければ、継続的な不動産需要も見込め、実態的な資産価値を維持していくことに繋がります。
それに、建物は空き家になってしまうと劣化の進行が一段と早くなっていきます。
人が生活していることで空気が通り、何かの異変が起きても早く気づくことでその対処も速やかに行うことができ、結果として建物の寿命を長めていくことにもなります。

(人の出入りがなく管理が行き届かなくなったことで、一部倒壊したままの空き家。)
これまでも、空き家や空き土地についてたくさんのご相談をいただいてきましたが、所有者の方や不動産を取り巻く状況もさまざま。
もう建物がかなり傷んでしまっている
相続や権利関係が少し複雑なんだけど
普段は使ってないんだけど荷物がたくさん・仏壇が残っている
もう耕作者がおらず農業ができなくった農地がある
今は空き家だけど将来的には子どもたちが帰ってくるかも
あまり知らない人に貸したり売ったりしたくない
などなど。

(事例>空き家になった立派な一軒家、将来的には息子さんが帰って来るかも知れないため5年限定で賃貸中。)

(事例>空き家期間が長く傷みも大きかった家ですが、DIY可物件として賃貸しました。)
一見、こんな状態で貸せるのか(売れるのか)と思うような状態でも、入居者がDIYしながら住んでくれたり、居住用としてだけでなくお店やアトリエを構えたいなど、そのニーズも様々です。また、現在、移住事業にご協力いただいているオーナー様の中には3~5年間などの期間限定で賃貸として物件を提供してくださっている物件もあったり、活用の仕方もいろいろと工夫することができます。
現在、南畑地区移住促進事業では、移住希望相談や南畑に不動産をお持ちの方の相談窓口として、那珂川市移住交流促進センター「SUMITSUKE」を中ノ島公園敷地内にて運営中です。
専門的な不動産実務のサポートを行う福岡R不動産チームとともにタッグを組んで相談窓口を担当してくださっているのは、移住事業の中心メンバーの一員でもあり、地元住民を中心に結成された株式会社南畑ぼうぶら会議のスタッフの面々。地域のことを熟知したメンバーならではの情報や人のつながりを活かして、現地で細かなフォローをしてくれます。
もちろん移住促進事業としては最終的に移住希望者の方に物件がご提供できれば幸いですが、仮にそうでなくても、地域にとっての良き相談役のような存在になれればと思っていますので、すぐには検討できなくても、ご所有の不動産のことでちょっとしたことだけど聞きたいことがある・・などでもお気軽にお問い合わせいただければと思います。

(「SUMITSUKE」、地域の方々もふらっと立ち寄ってくださるアットホームな相談窓口です)
過疎化が進んでいる中山間地域では、明かりの灯らない家が増えていくとやっぱり寂しいものです。美しい南畑の自然や営みを次世代に残していくために、そして子どもたちの笑顔を絶やさないために、移住事業を通じて未来を見据えた地域の活性化を目指しています。
このような地域としての取り組みや未来に向けた地域づくりに共感いただける不動産オーナー様がいらっしゃれば、まずは一度、移住事業のことや賃貸での活用・売却などのご検討ができないかご説明やお話ができる機会をいただけると嬉しいです。
【お問い合わせ:福岡R不動産(株式会社DMX)】
電話番号:092-791-8180(担当:濱田、長谷川)
mail:info@dmx-j.com
【現地相談窓口「SUMITSUKE」】
住所:那珂川市大字市ノ瀬443−1(中ノ島公園敷地内)
電話番号:090-5383-0651
開館時間:9:30〜16:30
※外出時不在のことがあるため基本的には相談受付は事前予約制となっています。
休館日:毎週水曜日、第2第4土曜日、第1第3第5日曜日、年末年始
