面積：

111.90㎡

ヴィンテージマンションと一口で言っても、実はいくつかバリエーションがあります。

今回ご紹介する物件は、福岡のアトリエ系設計事務所の草分け「アトリエ美山」が手がけたもので、ヴィンテージマンションの中でも特にデザイン性並びに作家性が高い系統のものとなります。

この物件、福岡有数の高級住宅地である山の手の丘陵地に建っていて、雰囲気・ロケーション共にとても良い場所なので、担当した建築家は、さて、この地形を活かしてどんな集合住宅を設計しようか、と腕が鳴ったに違いありません。

通常コースであれば、まずはある程度の平地を作り出し、その上に効率よく法令の範囲内にて目一杯大きな上物を建てるということを考えると思うのですが、“それじゃこの土地の良さを活かしたことにはならんばい”と言わんばかりに、傾斜地の形状を存分に活かして、ヨーロッパにいるかと錯覚させるようなレンガ敷の心地良い街並みを生み出しています。

集合住宅なのに、街並みに見えてしまうというのがミソです。ぜひ、現地にてその空間を直に体験して頂きたいな、と思います。

当然、建物自体にも、建築家ならではの嬉しいこだわりが随所に感じられます。まず目に留まるのが、日常生活上とても重要な、外界との接点となる“窓”の在り方です。

写真を見て頂くと分かりますが、北欧の住まいみたいに窓が比較的コンパクトなんです。そのおかげで白基調の壁と相まって、フィンランドあたりの北欧家具が似合いそうな、なんとも居心地良いお部屋となっています。こんなお部屋で過ごす時間は、ほっこりリラックスできそう。

比較的コンパクトな窓の利点としては、プライバシーを確保するとともに、冷暖房に頼り過ぎず、太陽光や風といった自然を活用して快適な住環境を実現するパッシブデザインであることが挙げられます。

建設された当時よりも温暖化が進み、年々猛暑が当たり前となっている今日、改めて建築家の慧眼をリスペクトしたいですね。

窓というディティールにフォーカスしてお話したのは、実は他にも理由があって、なんと、ピアノを弾くことが趣味の前オーナーが、贅沢にも全ての窓を２重窓仕様にリフォームしているのです！

もともとコンパクトな窓を２重窓仕様にしているのでその効果は絶大(のはず)、安心して楽器が弾けそうです*。音楽が趣味の方にとっては、お宝物件になること必至です。

あっもちろん、二重窓の恩恵はそれだけじゃなくて、気密性が格段に良くなりますので光熱費はかなり抑えられるはず。

その他、リビングを中心に回遊性のあるレイアウト、機能的で上質な設備(例えば食洗機、洗濯機はミーレで統一)など、この建築に理解のある前オーナーが、お金を惜しみなくかけてリフォーム&リノベを実施していますので、コスパという観点からも、とても魅力的な物件となっています。

ここまで、いいこと尽くめの様ですが、気になるポイントが一点だけあります。それは敷地内に現在、駐車場の空きがないということ。

敷地内に駐車場の空きが出るまでの間、外の月極駐車場を使用して頂くことになりますが、ご購入の際は、全力でお探し致しますのでどうかご安心を。

こちらの集合住宅、中には公園のような共用スペースもありますので、新緑が気持ち良いこの季節、内見後にゆったりした敷地内を一緒に散策してみませんか。

*なお楽器については規約上要相談となっています。