リノベーションの素材にうってつけの木造平家です。すでに現オーナーの手によって建具や壁の一部が取り払われ、広いワンルームの様相。好きな方なら新たな間取りや家具のレイアウトが目に浮かぶかもしれません。
庭木の向こうにはのどかな田園風景が広がっています。広い縁側に朝日が降り注ぎ、玄関前の梅がまもなく見頃。アプローチの途中にある立派なイチョウは、さしずめシンボルツリー。端正な平家の佇まいを大切にしながらプランを立てたいところです。
田川郡添田町。福岡市内から八木山バイパス経由で約1時間30分、炭鉱で栄えた筑豊地域を構成する自治体の一つで、人口9000人ほど。北部九州の霊峰として知られる英彦山が大分県との境をなす農業の町です。
距離的には福岡市、北九州市いずれも約40キロとほぼ同距離にありますが、地勢や歴史から北九州都市圏との結びつきが強いのが特徴。物件はその中心市街地に近く、田園と里山に抱かれた住宅の一つです。田舎暮らし、九州、福岡をキーワードに移住をお考えの方、選択肢の一つにいかがでしょうか。
添田町が行う移住支援も魅力です。5年以上の定住を前提に、空き家を購入してリノベーションする場合に一律100万円、加えて町内の建設業者利用や県産材使用などでプラス30万円、45歳以下の夫婦で小学生以下の子どもがいる場合はプラス50万円(総額180万円)の支援金交付を受けることができます。
建物の状態を少し。空き家期間はかなりあるようです。縁側の床に若干の傾きがあるものの、補正した上で躯体を活かした改修は十分に可能です。
上水道は供給されています。井戸もありますが長期間使用されておらず、ポンプや埋設管などの交換で復活できるかどうか。給湯設備、配管等は刷新の必要ありと思われます。
トイレは汲取りで便器等が一部撤去されており、合併処理浄化槽の設置を含めてご検討ください。また浴室が別棟になっているのは、ある意味面白いのですが、使い勝手を考えると悩ましい面もあります。
相応の工事費用が予想されますが、町の支援事業を活用しながら、自分でできるところはDIYで、という方法も。手作業を楽しみながら、好みの住まいを作っていくのはリノベーションの醍醐味でもあります。
リノベーション前提でお探しの方、居住エリアがマッチする方、ぜひ現地で想像の翼を広げてみませんか。 |