価格：

1,120万円

面積：

79.92㎡

◆価格改定されました◆

並木道と聞けば、中央区赤坂「けやき通り」を浮かべるのが福岡人たる性。だけど実際、香椎宮の参道（通称、勅使道 ｛ちょくしどう｝ ）も負けていませんよね。

現在でも天皇からのお使いである勅使がお出でになる祭典が行われているのは香椎宮を含め十数社しかなく、皇室との縁が深い歴史ある神社・参道ならではの空気が流れています。

ちなみに、こちらの樹木たちはクスノキなのだそう。落葉性ではないので冬でも丸裸にならず、年中、僕らを笑顔にさせてくれる働き者です。

本題、参道の入口からすぐ脇に入ったところにあるのが当物件。室内は年代を感じる内装かつダメージ強めな状態なものの、窓からの眺望や共用部には冒頭の空気感を思いっきり取り込んでいて、格好のリノベ素材と言えるかと。

最低限、クロスや床材の表層回復だけでも住まいとしては成り立ちますが、水まわりの入れ替えで、さらに充実感は高まりそうです。ああだこうだと考えてるうちに間取り変更まで...と、想像が止まらなくなってくるのは、ポテンシャルを感じさせるからこそ。

マンション自体、良い意味で1979年築とは思えないほどの雰囲気を保っています。カクカクとして飽きのこないシンプルデザインに対し、計画的に積み重ねてきたメンテナンスの賜物でしょう。

事前の注意点としては、エントランスへ向かうアプローチにそれなりの勾配があるということ。現在は敷地内駐車場の空きがないので、契約できるまでの間は徒歩で登る必要があります。

ただし、これを"ボーナス"と捉えた人にはご加護あり。周辺環境を楽しむという視点では、車で行き来する単調なルーティンより、多くを発見できるはずです。

オープンながらローカルな一面を持つお店が点々としていて面白いですし、その塩梅が、エリア自体の居心地を象徴しているような気もします。再開発を経て、より街らしく変貌を遂げた香椎エリアもほど近く、開拓欲が高まりますね。

そうそう、冒頭で「クスノキは落葉しない」と説明しましたが、厳密には4月前後に一部の古い葉だけ落ちるのだとか。その傍ら、枝先には黄緑色の新緑が輝いたり、深い緑色の葉が残っていたりと、旧〜新まで色とりどりの枝葉が調和する様子に醍醐味があると聞きます。

それはまるで空間再生のエッセンスそのもの。生命のめぐりを前に得られるインスピレーションは、魅力的なリノベに向けた一助となるように思えるのです。

※間取り図は上下反転タイプのものです