画家にとっての麻キャンバスとか、美術の世界では表現するための土台を「支持体」と総称するそうで。ある意味では、内装スケルトンの当物件もそれにあたるのかもしれません。
売主いわく「業者さんに解体してもらったら、ついでに白く塗ってくれてた。いい感じだよね。」とのこと。偶然が生んだ副産物にしては奇跡に近いクオリティです。
なんだか、じーっと見てるとクランキーチョコに見えてくるほど、ザックリとした質感がたまんない。そのうえ、斜めにカットされた躯体とか、優しい光の差し込み具合まで素敵じゃないですか。
個人的に、天井は作らずこのまま使ってほしいと思っているし、床についても一部をそのまま土間スペースとしてみても面白い気がしています。
現状ワンルームなので広さの感覚がつかみにくいかもしれないですが、面積から勘案すれば、例えば4人家族でも十分に包み込んでくれそうです。
そして、当物件にあって最もワクワクさせてくれる要素が、大小それぞれの川に挟まれているというユニークな立地と、ルーフバルコニーの存在。これは気持ちがいい!
総じて不満点は見つからないのですが、強いて言うなら「大きな川側にバルコニーがあれば、さらによかったなぁ。」とは思いました。ただ、小さめの川と小学校のグラウンドが目の前にあることで、そちらの眺望も十分に抜けてます。なかなか子離れできないご両親にあっては、学校へ通う我が子の姿を優雅に見守ることができましょう。
あと、建物自体は築年相応の雰囲気なので、そのへんを気にしない方向けであることが大前提ですかね。
「たしかに面白い物件だけど、いちからリノベって難しそう...。」なんてイメージを抱いている方へ。例えるなら、サンドウィッチの具材を選ぶようなものです。必要であれば、優秀なシェフをご紹介いたします。
お口に合わないなら、クランキーチョコはゴミ箱へどうぞ。好みの食材を組み合わせて室内を彩っていけば、ほら。
あなただけの川辺サンドウィッチが完成です。
※間取り図は解体前のものです。現況はスケルトン状態となりますが、広さのイメージ資料としてご活用ください。 ※バルコニー面積の表記について、ルーフバルコニー部分を含んでいます。なお、実態は通常のバルコニーと一体となります。 |