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ちくご移住計画2014 アーティスト編 ~2ヶ月間「筑後市」で暮らし制作・発表するアーティスト・イン・レジデンス~

昨年のアーティストの作品。久留米絣の技法を使って出した青がとても印象的です。

昨年から始まったアーティスト・イン・レジデンスプログラム(注)。
筑後市に新しい芸術文化交流施設「九州芸文館」がオープンしたことがきっかけで始まりました。

(注)アーティスト・イン・レジデンス:アーティストを一定期間ある土地に招聘し、その土地に滞在しながら作品の制作を行なってもらう事業。作品の制作だけではなく、ワークショップや地域住民との共同制作を行うこともある。

とは言っても、もともと現代アートが深く浸透している地域とは言えないので、ゼロからのスタート。
正直どうなるか不安だったのですが、結果的には多くの人の協力を得ることができ、多くのメディアにも取り上げられ、好評の内に幕を閉じました。なので、今年も開催できることになりました。

ここ10年ぐらいで、全国各地で行われるようになったアーティスト・イン・レジデンス。
その目的はいくつかあると思いますが、筑後市のプログラムでは、久留米絣を素材として作品の制作に取り組んでもらうことで、アーティストにとっては新しい繋がりと技術的な協力などを通して作品の幅を広げるきっかけを作ること、地域にとってはアーティストという新たな視点が入ることで地域の魅力を再発見することを目的としています。

昨年初めて行なって筑後市らしいなと感じたのが、地域の人の協力。久留米絣の工房さんをはじめ多くの人が制作をサポートしてくれ、アーティストとの交流や共同作業を楽しんでいました。


職人さんにいろいろと教えてもらいました。

久留米絣の工房の設備を借りて制作するアーティスト。

オープンアトリエの時にはたくさんの方が。

地元の人にも設営を手伝っていただきました。

特に印象的だったのが成果展の打ち上げ。 普通はアート関係者ばかりが集まることが多いのですが、ここでは、地元の人が中心。さらには市長まで参加いただきました。

※昨年のプログラムの様子は昨年のアーティストのブログからご覧ください。

さて、プログラムの内容は2ヶ月間筑後市で暮らし、筑後地域の資源を活用した作品を制作、展示していただくというものです。制作を通して地域の人たちと交流し、作品発表やワークショップという形でこの地域の新しい魅力を発信してください。

テーマとなる「地域資源」は昨年に引き続き、久留米絣(くるめかすり」。
今年も市内の久留米絣の工房さんのサポート付きです。

ここで簡単に久留米絣の説明を。
久留米絣は江戸時代の後期に久留米在住の井上伝により創始された藍染の絣。あらかじめ木綿糸をくくり、藍と白に染め分け、その糸(絣糸)を用いて製織し、文様を表します。伊予絣、備後絣とともに日本三大絣の一つで、1957年に国の重要無形文化財に指定され、太宰治が好んで着ていたことでも有名です。最近は、伝統を守るだけではなく、吉田カバンやBEAMSとコラボレーションするなど新しい動きも生まれています。筑後市はこの久留米絣の中心的な生産地のひとつです。


久留米絣の工房の様子。これをテーマにどんな作品が生まれるのか楽しみです。

完成品である反物をそのまま使うのはもちろん、材料(糸や染料)や工程、機材、デザイン等それにまつわるテーマであればOKです。久留米絣をテーマに他の材料と組み合わせるのもアリでしょう。

続いて舞台となる展示スペースのご紹介。


昨年の4月にオープンした「九州芸文館」。

展示場所となるエントランスホール。

展示・発表の場所は九州芸文館のエントランスギャラリー。広さは約100平米、高さが最大9.8mの空間ですので、かなり大きな作品も展示可能です。

また、本館の入り口ということもあり、訪れた全ての人の目に触れる目立つ場所でもあります。建築家の隈研吾氏が創り出した空間を作品でアレンジしてみてください。

※エントランスの詳細の図面はこちら。

そして、アトリエ兼居住スペースとなるのは、別棟の茶室も備える約200平米の大きな日本家屋。九州芸文館からも徒歩15分、自転車なら5分程度。周りには田園風景が広がり、落ち着いた環境です。特に茶室の2階はのんびりした空気が流れ、創作意欲が掻き立てられるかも。アトリエスペースは、広さ43平米、高さ2.5mの箱。すぐ隣に風呂があり、水場へのアクセス良好です。また、駅が近いので福岡市内にも出やすい立地です。


居住物件は庭木に囲まれたレトロ戸建。

アトリエスペースと茶室の2階。

※アトリエスペースの詳細の図面はこちら。

滞在中の生活面、地元住民や久留米絣の工房との橋渡しなどのサポートは筑後市の担当者が、制作面でのサポートは九州芸文館のスタッフがしてくれます。また、筑後市を拠点に、個性豊かな特色がある筑後地域を満喫するのも良いのではないでしょうか。

こちらにプログラムの概要をまとめました。

  • 対象者:地域の新しい魅力を創り出すことに興味のあるアーティスト(ジャンルは不問)
  • 募集定員:1組(個人、団体)
  • 期間:2014年10月15日(水)~12月15日(月)(公演期間や展示期間を含む)
  • 引越し費用補助:上限3万円
  • 作品制作費:上限25万円
  • 滞在費補助:10万円(滞在期間分合計)
  • 審査員:
    • 筑後市長 中村 征一
    • 九州大学大学院 人文科学研究院教授 後小路 雅弘
    • 九州芸文館館長 津留 誠一
    • 他4名
  • 応募締め切り:2014年8月15日(金)
より詳細な募集要項はこちらをご覧ください。
応募は「ちくご暮らし」より。

※写真の一部は筑後市提供